中々天候が安定しません。
特に週末は雨の日が多く、皆さんも悶々した日々を送らているのではないでしょうか?
かくいう私も5月末は本当は三方五湖にツーリングに行こうと予定していたのですが、晴れる見込みが立たないため、予定を変更して兵庫県の高砂市に行ってきました。
今回はツーリング目的より、街の散策がメインです。
高砂市ってどんなところ?
関西以外で、どころか関西圏でも地味な方の街なので知らない人も多いのではと思います。
兵庫県の南部、瀬戸内海沿いの中央辺りに位置しており、加古川市と姫路市の中間に位置しています。
地味な理由の1つはJRが通っていない(正しくは通ってはいるが市の中央は走っていない)からでしょう。代わりに山陽電鉄という私鉄が神戸から伸びています。
加古川の西部であり、瀬戸内海に面していることから古くから海運業が盛ん・・・でした。
今は他の瀬戸内工業地帯共々寂れた港町に近いです。
工楽松右衛門旧宅
江戸時代中期頃に北前船の帆の改良して松右衛門帆を作った工楽松右衛門の旧宅です。
2017年に市の指定史跡として周辺を含めて整備されました(それまで子孫が持っていたが譲渡した)

外壁は船の廃材を利用しているため不揃いです。








こちらは工楽亭の手前にある南堀川の港遺構です。
昔はここまでが海で、船着き場だったようです。
江戸時代、高砂は瀬戸内の海運と加古川の舟運を結ぶ拠点でした。この遺構はその時代の名残ですが、発見されたのは工楽松右衛門亭改修に伴う発掘調査の際だそうです。
高砂工場魚町倶楽部

明治時代に建てられた洋館です。三菱製紙で働いていた外国人技師の居住施設だったそうです。
今でも三菱製紙の所有です。
尚、神戸~高砂に掛けての沿岸一帯は昔から三菱のお膝元です。高砂市の最大の企業も三菱製紙です。
梅が枝湯
1943年に開業した公衆浴場で、なんと未だに現役です。




側面は煉瓦積み(イギリス式)で、薪が積んでました。
裏手は写真のように木造建築と煉瓦積みの煙突と大変珍しい建築物となっています。
ちなみに右上の3階部分に物干し台が見えますが、あれは昔この手前が国鉄高砂駅があって、汽車が黒煙を出していたので避けるためだそうです。
旧高砂駅跡


そんな梅が枝湯の北側にはロータリーが広がっていますが、これが昔、高砂駅舎があった場所です。
高砂駅は1914年に播州鉄道(戦時中に解体)が開業しました。
国鉄高砂線は、今の加古川駅から高砂港までの貨物輸送を目的としていました。
地元の住民の足としても一定の需要があり、この高砂駅がその終点となっていました。
しかし、モータリゼーションに伴い、1984年に廃線、高砂駅も撤去されてロータリーになりました。
その後はバスのロータリーとして使用されていたのですが、それも2020年頃にルート変更により停留所も無くなってしまいました。
高砂センター街





圧倒的昭和感を残すレトロなアーケード商店街です。
国鉄高砂駅の前にあり、嘗ては駅前商店街として賑わっていたのでしょう。
今は人の姿もほとんど無いシャッター街です。しかし、模型屋だけは賑わっていましたw
高砂神社


高砂市はブライダルの街として売り出していますが、その源流がここです。
能・『高砂』の舞台であり、夫婦愛や長寿を
神功皇后の命で創建されたとされ、素戔嗚や大国主命など有名な神様を祀っています。
ここに相生の松という御神木があって、伊弉諾と伊弉冉が宿ると言われています。
今のは5代目です。
その他の遺構



舟の入江


終わりに
JRも走っておらず、中々知らない人も多い街と思いますが、古い時代の様々な名残が感じられて興味深い街でした。この後、明石海峡大橋を見たりしたのですが、それはまた別の記事で上げます。

ここまでお読みいただきありがとうございました。
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