初めに
さて、いよいよ最後のハウスメーカーについて書いていきます。本当はここは3番目になるのですが記事の都合で最後に持ってきています。
きっかけ
実はヤマダホームズは名前こそ知ってこそいたものの当初は全く眼中にありませんでした。理由は、後々の所感にも掛かってきますが、
- 家電量販店であり生粋のハウスメーカーじゃないという先入観
- 商品が多く、特徴がよくわからない
- 周囲もネットでも建てている人が少なく情報が乏しい
誰もが知っているハイブランドメーカーやみんな大好き一条工務店、一部?の界隈で有名なアイ工務店などに比べるとはっきり言って地味過ぎてよく知らない、なんとなく興味が持てずといった感じでした。(きっかけがない)
にもかかわらず何故ヤマダホームズと縁が出来たのかというと、2021年末に近くの両親と共に住宅展示場に寄った際、住友不動産の次に父が入りたがったのがきっかけでした。
どうも父はエス・バイ・エル時代の良い評判を覚えており、気になっていたようです。私はというとあまりエス・バイ・エルについて知りませんでしたし、住宅展示場に建っていたヤマダホームズのモデルハウスは悪くはないもののはっきり言って普通のモデルハウス?という感じでした。一つ前に入ったオシャレマンションライクな住友不動産や他のモデルハウスと比べても地味でした。まあそもそも私は家の外見には無頓着に近いということもありますが・・・実際、そこそこは客がいましたが千客万来とは程遠かったです(何組がご夫婦が出入りはしていた)
なので特に期待もせずついでに寄ってみたって感じでした。
企業概要&特徴
企業概要
みんなご存知のヤマダ電機が運営するハウスメーカーです。設立年が半世紀以上も前ですが、元々はヤマダ電機とは無関係で戦後大阪に設立された建築会社でした。
三成工業→小堀住研と来て90年に有名な「エスバイエル」という社名に変更しましたが、あまり経営が上手く行かず、2011年にヤマダ電機の子会社として吸収されました。今でも小堀の名前は商品として残っていますし、エスバイエルは2×4工法などで有名なこともあったのでもう少し上の世代の人たちは割と優れたハウスメーカーとして記憶されています。
尚、2018年に株式会社エス・バイ・エル、ヤマダ・ウッドハウスなどを合併して今のヤマダホームズと社名を改めました。そのためブログを見るとエス・バイ・エルで契約したのに着工した時はヤマダホームズになっていたなんて人も見かけます。
更にローコストメーカーのレオハウスやZ空調で有名な桧家住宅、大塚家具なども合併しています。
商品
ハイクラスグレード
小堀の住まい | 企業建築家によるオーダーメイド。鉄骨・木造何でも出来る。 |
S×Lシグマ | 2×4パネル工法。エス・バイ・エル時代の名残。 |
Felidia | 木造軸組だけど主力モデル。 |
Felidia 2×6 | フェリディアだけど工法が2×6工法。 |
Felidia 平屋 | フェリディアの平屋バージョン。仕様はフェリディアと同じ。 |
プレミアム
Felidia-él Limited | Felidiaを少しだけ落としたモデル。 |
Felidia-él(スーパーフル装備) | Felidia-él Limitedにヤマダ電機の商品券が付くことで最初から家電セット出来る。 |
Felidia 3rd | 3階建て。 |
NEXIS | 電気・飲料水を自給自足出来る災害対策型最新モデル。なんと空気中から水抽出してる! |
ベーシック
ウッドセレクション | 規格型住宅。 |
特徴、標準仕様
商品が多過ぎますのでここでは主力モデルであるFelidiaだけ取り上げていきます。
工法
梁・柱などの接合部分に対して構造金物を使用し欠損部分を減らし、外側に耐力面材のパネルを貼るティンバーメタル工法です。更に柱や土台は4寸(120mm)の太い檜の集成材を使うことで耐火性も上げています。加えてFelidiaだと制震ダンパーも入れており、耐震性は非常に高いです。
Felidiaはエス・バイ・エルが得意としていたSxL工法をそのままを使っているわけではありませんがパネルを貼ることで耐久性を上げるなどノウハウを活かして丈夫な家作りが出来ていると言えます。
外壁
サイディングです。
ニチハですが、残念ながらプレミアムではなさげなのでアイ工務店よりちょっとだけメンテナンス性が劣るかなと思います。とはいえセルフクリーニング機能はあるみたいなので悪いわけではないです。
屋根
瓦が標準ですが、スレートやガルバリウム鋼板にも変更できます(金額は一緒)
しかし、普通は瓦が薦められます。尚、選べる種類や色は豊富です。
防蟻対策
基礎の上に土台パッキンのみですが、壁内換気が強いこと、またFelidiaのみですが、建材として檜の集成材を使っていますのでその点でもシロアリには強いかなと思います。
換気システム
標準でプラズマクラスター機能付きの全熱交換型第一種換気システムが導入されます。熱交換率は85%とかなり高性能です。
MAXというかなり歴史あるメーカーのものが標準採用されています。
余談ですが、同系のものがヤマダホームズのモデルハウスに入っていますが半年に1回はフィルタの清掃をしているそうです・・・
気密性・断熱性
気密性
C値は非公開ですし、残念ながらお願いしても気密測定はやってくれません・・・
一応、口頭ベースでは0.8以下になると言うことです。
断熱性能
Felidiaの場合は、「吹付断熱」か「グラスウール断熱」か選択できます。というより、Felidia以上の場合は高価な硬質ウレタンフォームを用いる吹付断熱が選べるというのが正しいです。
窓
YKK AP、LIXIL、NODA、DAIKENのいずれかから選択できます。YKK APの場合はお馴染みAPW330、LIXILの場合はサーモスXです。大体、どちらかを薦められます。
水回り
多くのメーカーから選べるのですが、ヤマダホームズが勧めるのはハウステックです。あまり名前を知らない会社だったのですが、昔の日立化成がファンド買収を経てヤマダ電気の傘下に収まったらしいです。
TOTOやLIXILに比べると知名度が低いですが(トクラスより低い)人工大理石が強かったり、中々良いみたいです。バスだとカビの発生を抑えるクリン軟水や取り外し可能なカウンターなど手入れが楽なのが特徴です。
保証
ヤマダホームズは特に住宅設備の保証が長いです。なんと10年!も保証しています。メーカー保証が1年で、他メーカーでもせいぜい2年程度なのでこれは凄いです。流石大手家電量販店・・・
また、構造躯体など家そのものについても最長60年保証を謳っているなど他に比べて保証が強いです。
その他
これ以外にも多くの特徴がありますが、書ききれないので感じたことを書きます。
上記を見れば分かる特徴ですが
窓から水回りから玄関など選べるメーカー、商品がめちゃくちゃ多い!
他メーカーだと2~3社、地方の工務店だとそもそも選べないということもありますが、ヤマダホームズは水回り一つとっても自社グループのハウステックからTOTOやLIXIL、窓だとDAIKENやNODAまで選べます(オプションにもなりますが)
この辺りは流石、大手ホールディングスが経営しているだけあって色々なメーカーと繋がりがあるみたいですね。正直多過ぎて選ぶのが本当に困るくらい^^;
ハウスメーカーとしての所感
ここまでわりと持ち上げてきましたが・・・はっきり言って地味です。恐らくヤマダホームズがエス・バイ・エルやヤマダ・ウッドハウスと変遷を経て苦戦を続けている理由の一端ではないでしょうか。
一つ一つを見ていけば優秀なんですよ。坪単価的にはミドルコストながら地震に強い家、豊富な商品ラインナップや水回りなどの住宅設備・・・
ですが、これという特徴が薄いです。アイ工務店のように大手ハイブランドメーカーの7割の金額を謳って勢いよく全国展開しているというわけでもないですし、クレバリーホームのように外壁はタイル!という特徴も無いです。
金額面でもミドルコストメーカーでは安い方だけどローコストメーカーというには高いというなんとも微妙な立ち位置になっています。
全て80~90点ばかり取っているけどこれといった特徴が無くて目立たない優等生キャラみたいだと思います。
勿論、ヤマダの家電量販店として印象が強いことや商品が多すぎて実態が見えづらいことも着工棟数の伸びにくさに一役買っていると思います。
総じて優秀だけど影が薄いハウスメーカーといえるでしょう(^ω^)
間取りと金額
ここは最も間取りの提案が豊富でした。これは別記事でも記載しますが、担当に営業マンがエス・バイ・エル時代からの叩き上げ設計士らしく、こちらが最初に出した間取りをブラッシュアップしたものから他のより良い提案、その場で要望を聞いて修正してくれたりしました。
また我が家の現況、広さを見て最初からメーターモジュールでご提案頂いていました。そのため以下の間取りは全てメーターモジュールとなります。尺モジュールとメーターモジュールについては別記事で取り上げようと思います。
尚、商品としては全てFelidia 平屋となります。
これを元に最初の間取りを提案してくれました。
また同時に「こんなプランもどうですか」と提示してくれました。
どうもカタログに記載されている間取りプランを修正して持ってきてくれたようです。
ただ上記のはこちらの要望(広さとか水回りを東側とか)を度外視してとりあえず提示したって感じでしたが。
次に来た時は、「かなんさん、居室は南側にした方が日当たりも良いですよ。こんなプランを提示させてほしいです(^^)」と持ってきたのがこれです。
流石にこちらは水回りやリビングは現在の家の状況と合わないため東側と西側を入れ替えたものがこちらです。
今度はここから南側を揃えてもらいました。
肝心の金額ですが、
上記はまだ太陽光パネルなどがありましたが、概ね坪単価ベースだと60万、解体費用、外構費用も他社と比較して最安ではないものの相当良いです。
終わりに
もうここまで書けば私たちがどのメーカーを選んだのかお分かりでしょうが、長くなってしまったので次の記事に記載させていただきます。(近日中にアップします)→アップしました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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